マティーニ

ジン 50ml
ドライベルモット10ml
オリーブ
レモンピール
ステア
アルコール約36%

カクテルの帝王といわれ続け、現在は数えきれない種類のレシピがある。
由来は諸説あるがニッカボッカーホテルに在籍していたマティーニというバーテンダーが考案した説や
19世紀中期にイタリアで生まれたジンアンドイット、その後イタリアのベルモットメーカー、マルティーニ・エ・ロッシ社が自社のベルモットを使いマティーニと呼んで宣伝し、世界に名が広まったなどがある。最初はスイートベルモットを使っていたが、アメリカでドライベルモットを使ったところよりおいしくなったため、これ以後ドライベルモットが使われ、スイートベルモット使用のものはスイートマティーニと呼ばれた。マティーニはステアで仕上げるからこそ辛口でキレのある口当たりと繊細な風味を醸す。
ステア、レモンピールの方法など高い技術が求められる、ごまかしの利かないカクテル。

マティーニ

ギムレット

ジン45ml
ライムジュース10ml
ライムシロップ1tsp
シェーク
アルコール約30%

発祥の地はインド洋の軍艦の上。軍医T・Oギムレット卿は健康のために支給されるジンをビタミンCの補給源として携行されたライムジュース(砂糖入り)で薄めて飲むように提唱した。辛口でキレのある味わいは男たちの間で欠かせないカクテル。ギムレットとは大工道具のひとつでコルクスクリューのような形をした錐の一種。刺すような喉ごしから名付けられたと思われる。レシピのライムジュースは、コーディアル、フレッシュどちらかもしくは両方使うなど、バーによって様々。


ギムレット

ホワイトレディ

ジン30ml
ホワイトキュラソー15ml
レモンジュース15ml
シェーク
アルコール約3

1919年ロンドンのシローズクラブのバーテンダー、ハリーマッケルホン氏によって作られた。由来は諸説あるが、 ウエディングドレスに白色を用いた最初の人物と言われるヴィクトリア女王に因んだ説などがある。  アルコール、酸味、甘みの3つの要素のバランスが最高に良いオールディタイプのカクテル。 


ホワイトレディ

ブルームーン

ジン30ml
パルフェタムール20ml
レモンジュース10ml
シェーク
アルコール約28%

1920年代に生まれたといわれる神秘的なカクテル。ブルームーンとは数年に一度起こる満月の現象で青っぽく見える月など珍しい現象が観測されている。叶わぬ恋、出来ない相談という悲しい意味がある。バイオレットの香りとレモンの酸味がマッチしている。昔は濃い色に仕上がるバイオレットを使っていたが最近は淡い色になっている。 


ブルームーン

アラスカ

ジン45ml
シャルトリューズイエロー15ml
シェーク
アルコール約40%

100年ほど前サボイホテルのハリークラドック氏によって作られた。アルコール度の高いカクテルだが、リキュールの女王と言われている薬草酒シャルトリューズを使っているため、シャープで芳醇な味わい。シャルトリューズを入れすぎないことがよりアラスカの氷原をイメージできる。シャルトリューズグリーンを使うとグリーンアラスカになる。 


アラスカ

青い珊瑚礁

ジン45ml
ミントグリーン15ml
マラスキーノチェリー
レモンリンス
シェーク
アルコール約35%

1950年終戦間もない時代。オールジャパンドリンクコンクールの優勝作品で、名古屋の鹿野産司氏の作品。珊瑚礁の海に沈む夕日を表現している。カクテルグラスの縁をリンスしたレモンフレーバーが漂う。ミントリキュールの爽快な味わいが特徴なカクテル。白い砂浜を連想させるためにグラニュー糖でスノースタイルにして提供する所もある。 


青い珊瑚礁

アランウンド・ザ・ワールド

ジン35ml
ミントグリーン10ml
パイナップルジュース15ml
ミントチェリー
シェーク
アルコール約27%

世界一周という意味で、飛行機の世界一周航路開航の際に行われた創作カクテルコンクールの優勝作品。甘酸っぱいパイナップルジュースとミントの爽やかな清涼感が口に広がる。澄んだエメラルドグリーンが広大な自然の大地を思わせる。まさに旅立ちのカクテル。 


アラウンドザワールド

ネグローニ

ジン20ml
カンパリ20ml
スイートベルモット20ml
ビルド
アルコール約27%

イタリア・フィレンツェのレストラン、カンソーニでカミーロ・ネグローニ伯爵がアペリティフ(食前酒)として飲んでいた。1962年に伯爵本人から許可を得て、バーテンダーのフォスコ・スカルセリ氏が発表した。ほどよい苦味と爽やかな甘みのカンパリに、ベルモットの香りが絶妙なバランスな味わい。 


ネグローニ

ジントニック

ジン30ml
トニックウォーターUP
カットライム
ビルド
アルコール約10%

トニックウォーターとは発泡性の清涼飲料水であり、爽やかな風味の中にほろ苦さが残るのが特徴。発祥の地は英国植民地だった熱帯地方で、元々はマラリアの特効薬として知られる成分キニーネ(キナの樹皮のエキス)を配合した医療用飲料だった。しかしキニーネは非常に苦いため、これに砂糖、炭酸水、ジンを加え飲まれたのが始まり。1955年頃から日本に上陸し、その軽やかな味で今ではビールと並び、とりあえず一杯の飲み物として全国的に普及している。


ジンフィズ

ジン30ml
レモンジュース15ml
シュガーシロップ1tsp
ソーダUP
シェーク
アルコール約10%

1888年ニューオリンズのインペリアル・キャビネット・サロンのヘンリーラモス氏が創作したもの。フィズとはソーダが泡立つ音のこと。ミントの葉を飾るとアラバマフィズになる。日本ではレモン、チェリーの飾られたものが多いが本来はノンデコレーション。スピリッツをベースにレモンジュース、シュガー、ソーダで作られる。


ジンバック

ジン30ml
ジンジャーエールup
カットライム
ビルド
アルコール約10%

ロンドンの鹿狩りクラブ、バックスクラブで生まれたとされていて別名ロンドンバックと言う。バックの名の由来としてはstag(雄鹿)の意味があり、キックのある飲み物といった意味をもつ。スピリッツにレモン果肉あるいは果汁を入れジンジャーエールを加えて作る。スコッチベースのマミーテイラー(別名スコッチバック)のバリエーションでマミーシスターズとも呼ばれる。

ジンリッキー

ジン30ml
ソーダup
カットライム
ビルド
アルコール約10%

19世紀ワシントン市のシューメーカーというレストランで初めて作られ、それを最初に飲んだ、カーネル・ジム・リッキーという人の名にちなんで命名された。スピリッツにライムの果肉、ソーダで作られ、飲み手がマドラーで好みの味にライムを潰して楽しむ辛口のカクテル。

シンガポールスリング

ジン30ml
レモンジュース15ml
シュガーシロップ1tsp
ソーダup
チェリーリキュール15drop
シェーク
アルコール約13.1%

1915年シンガポールのラッフルズホテルのバーテンダー、ニャントンブーン氏によって作られた。最初のレシピでは9種類の材料を必要とし、世界各地に普及するには至らなかった。1930年ロンドンの名バーテンダー、ハリークラドック氏がサヴォイカクテルブックを編集中、ジン、チェリーブランデー、レモンジュース、ソーダだけで作る処方にアレンジしたところ世界各地に普及した。スリングとは、ドイツ語で「飲み込む」という意味。世界一夕焼けの美しいシンガポールをイメージしているといわれてる。シンガポールの夕焼けを飲み込む…豪快で贅沢なネーミング・・・。

雪国

ウォッカ35ml
ホワイトキュラソー15ml
ライムシロップ10ml
グリーンチェリー
シェーク
シュガースノースタイル
アルコール約33.3%

1958年作者の井山計一氏が故郷山形県を思い作られた。白い野原に降り積もる雪をイメージした砂糖のスノースタイルで味を調節できるのも魅力。カクテルブックに掲載されているスタンダードカクテルは、考案者が不詳であったり、すでに他界していたりするケースがほとんど。しかし、井山氏は1955年山形県酒田市で喫茶ケルンを開業し、御年93歳にして今なお現役を張っている。まさに生ける伝説。

コスモポリタン

ウォッカ20ml
ホワイトキュラソー10ml
クランベリージュース20ml
ライムシロップ10ml
シェーク
アルコール約20%

世界共通という名前で欧米を中心に人気があるカクテル。クランベリージュースの程よい酸味が魅力。レモン風味のシトラスウォッカでつくると、さらにさっぱりした仕上がりになる。

カミカゼ

ウォッカ40ml
ホワイトキュラソー10ml
ライムジュース10ml
シェーク
アルコール約33.3%

第二次世界大戦末期の日本海軍の神風特別攻撃隊のこと。その鋭い口当たりから名付けられたアメリカ生まれのカクテル。かつてはショットグラスでつくられていてシューターの中では一番定着した。

※シューター・・1980年代にアメリカで発明されたカクテルのスタイル。サッカーのシュートのように一気に飲みほすところからこのネーミングがつけられた。主にリキュール、テキーラ、ウォッカを使い、遊び心のネーミングとアート性に富んでいるところが特徴。オーガズム、B-52、セックスオンザビーチ、アラバマスラマーなどがある。

シーブリーズ

ウォッカ30ml
グレープフルーツジュース45ml
クランベリージュース45ml
シェーク
アルコール約10%

潮風、海からのそよ風、という意味。その名のとおり爽やかな風味で女性に人気。低アルコールなのに甘さ控えめと、ソフトドリンク的なところが好まれている。

スクリュードラーバー

ウォッカ30ml
オレンジジュースup
ビルド
アルコール約10%

ネジ回しの意味。アメリカのテキサス油田で働く人たちが、仕事が終わったあとウォッカのオレンジジュース割りを好んで飲んでいた。バースプーンのようなシャレたものはないので、近くにあるネジ回しでまぜ合わせたところからこの名がついた。アルコール度は高めだがオレンジジュースが入っているため、非常に飲みやすくレディキラーカクテルとも呼ばれている。

ケープコッダー

ウォッカ30ml
クランベリージュースup
ビルド
アルコール約10%

ケープコッダーとは、コッド岬に住む人という意味。ケープコッド湾にあるコッド岬はボストンの南西に位置し、1620年にイギリスからやってきた清教徒たちを乗せたメイフラワー号が到着した所。このあたりは、クランベリーの産地でもある。アメリカ人にとっては非常になじみ深い、クランベリージュースを使ったカクテル。

ソルティードッグ

ウォッカ30ml
グレープフルーツジュースup
ビルド
ソルトスノースタイル 

アルコール約10% 


イギリスの海員たちのスラング(俗語)で甲板員のこと。潮風や波浪を浴びながら甲板上で仕事をすることから、しょっぱい野郎と呼ばれるようになった。1940年代にイギリスで生まれ、最初はジンがベースで潮を一つまみ加えシェークしカクテルグラスに注ぐというものだった。アメリカに渡った時にベースがウォッカになり、スノースタイルのようなカジュアル処方に落ち着いた。

ブラッディメアリー

ウォッカ30ml
トマトジュースup
ビルド

アルコール約10% 


血まみれのメアリーという意味。16世紀半ばにプロテスタントを迫害し、惨殺したことで有名な女王メアリー1世から名付けられた。ジュース割りスタイルの歴史の中で1番古く、1921年パリのニューヨークバーでフェルナンプティオというバーテンダーが作ったのが始まりとか、アメリカの禁酒法時代に作られたなど、誕生説は数々ある。

セックス オン ザ ビーチ

ウォッカ30ml
フランボワーズ15ml
ミドリ1tsp
パイナップルジュース30ml
クランベリージュース40ml
シェーク
アルコール約12.7% 


映画カクテルに登場して有名になった。当時アメリカでカクテルにエロチックなネーミングを付けるのが流行っていた(シューター)。オーガズムとともに味の良さで若者に人気がある。メロン、ラズベリー風味にパイナップルの酸味が心地よい。

チチ

ウォッカ30ml
マリブ10ml
ミルク30ml
パイナップルジュース40ml
レモンジュース1tsp
シュガーシロップ10ml
シェーク
アルコール約11.7% 


語源はフランス語のシシ(ブラウスのフリルのこと)がアメリカ流の発音でチチ(アメリカのスラングでスタイリッシュ、かっこいいなどの意味)となった。アメリカのハワイ生まれ
甘くて柔らかい口当たりから女性に好まれる。

ブルーラグーン

ウォッカ30ml

キュラソー15ml

レモンジュース15ml

ソーダup

シェーク

アルコール約14.4% 


 ラグーンとはサンゴ環礁によって囲まれた海面のこと。青い海をイメージした鮮やかなブルーが南国の楽園を思わせる。お洒落な外見もあって女性に人気がある。 

モスコミュール

ウォッカ30ml

ジンジャーエールup

カットライム

ビルド

アルコール約10% 


 このカクテルが有名になるまでにはある一つの物語がある。このカクテルの創案者でジンジャービアーを世に広めようとしているジャックモーガン氏、当時人気のなかったスミノフウォッカを売り込めず困っていた社長のジャックマーティン、銅のマグカップを大量に抱えて困っていた女性。3人は販売を促進するためこのカクテルを有名ラウンジのバーテンダーが持っている写真を撮り色々な店にもって行き、さも流行っているかのように演出した。その結果大成功を収め3人に栄光が訪れた。まさに屈強が生み出したカクテル。